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カブ知恵速報

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藤井英敏

マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵

05月10日 15時42分

来週の相場見通し/余程円高にならない限り、日経平均の下値は非常に堅そう

来週の日経平均は、短期的なテクニカル上の過熱感を背景にした、スピード調整リスクを内包しつつ、高値圏で推移する見通し。なお、日経平均オプションとミニ日経平均先物5月物のSQは14601.95円だった。来週はこの14601.95円より下で推移するようなら、日経平均の上昇はやや一服して、高値もみあいだろう。逆に、上回って推移するようなら、心理的節目の15000円を目指す見通しだ。ただし、円安・ドル高で輸出企業の業績改善期待が強まっている上、海外投資家の資金流入期待も根強いため、余程円高にならない限り、日経平均の下値は非常に堅そうだ。

想定レンジは14100円~15000円程度。ボラタイルな相場をイメージしておきたい。

9日のNY円相場は大幅下落し、前日比1円60銭円安・ドル高の1ドル=100円55~65銭で取引を終えた。一時100円79銭まで下落し、2009年4月8日以来、約4年1カ月ぶりの円安・ドル高水準を付けた。円は対ユーロで続落し、前日比1円円安・ユーロ高の1ユーロ=131円20~30銭で取引を終えた。円は一時131円75銭まで下落し、10年1月15日以来の安値を付けた。

米労働省が9日発表した4日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は32万3000件と、前週(改定値)と比べて4000件減少した。前週比の減少は3週連続だった。08年1月以来、約5年4カ月ぶりの低水準となった。この週間の新規失業保険申請件数の大幅な改善に加え、30年債入札での日本の機関投資家からの買いがみられたといった噂や、10日のバーナンキFRB議長の講演で、国債などの資産買い入れ規模の縮小に言及するのではないかの噂があったことが、9日のNY市場での円急落に寄与したとみられている。

それらの噂の真偽の程はともかく、いずれにせよ、来週、円相場が急激に円高に振れない限り、日本株は堅調さを維持する公算が大きい。

東京株式市場では、日を追うごとに膨らみ続ける評価損に苦しみ続けている売り方も多い。また、ここまでの相場の上昇過程で、保有株を(結果として安値で)売り急ぎ、手元に換金した現金を後生大事に持ちながら、最近の相場上昇を苦々しく眺め、押し目の到来を待ちわびている、昔の買い方も相当数に上っていることだろう。このような売り方や、買い方が非常に多数存在すると推察されるため、来週以降も、投資マインドを冷やす、相当ショッキングなことが起こらない限り、日本株の下値は相当堅いと考えるのが自然だろう。

ところで、信用評価損益率は2日時点でプラス2.27%だ。相場急騰で個人信用は含み益状態だ。一方、3市場の信用買い残は2日時点で2兆7130億円と5年4カ月ぶりの高水準で、信用倍率は5.57倍と約13年ぶりの高さにある。一方で個人はリーマン・ショック前後に高値で買い、含み損を抱えたまま保有してきた銘柄をこれまでほぼ一貫して売っている。実際、足元ではその売りを加速させ、個人による4月の売越額は1兆6827億円と過去最大だった。つまり、信用取引を駆使するアクティブ個人はともかく、現物主体の普通の個人の手の内は、株式から現金に順調に替えられており、現物市場の需給は良好だ。この点からも、仮に相場が押し目形成した場合では、個人による現金買いが十分期待できると考える。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)