
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
04月05日 15時56分
来週の相場見通し/日経平均は高値圏で堅調に推移
来週の日経平均は高値圏で堅調に推移する見通し。想定レンジは12634.54円から13494.74円程度。3月21日の高値12650.26円から4月2日の11805.78円までの下げ幅は844.48円であり、この倍返しは13494.74円。目先はこのレベルが上値メドとなりそう。4月に入ってからの乱高下と、4日、5日の急騰で、需給は圧倒的に買い方有利になっている。
5日に踏んだ売り方はともかく、買い戻すに戻せていない売り方は、来週以降、タレる場面があれば、買い戻したいはずで、このショート・カバーのニーズが相場を力強く支えることだろう。
また、黒田日銀の最初の政策決定会合はどうせ期待外れに終わる、または、材料出尽くしになると、結果的には「的外れな読み」をして、買いポジションを外した、若しくは、買いを手控えた投資家も、押し目があれば買いたいと、日本株の組み入れタイミングを虎視眈々と狙っているとみられ、これも株式相場を強力にサポートしよう。
なお、黒田日銀の「バズーカ砲」に内外の金融市場はポジティブ・サプライズの反応を示している。黒田総裁は就任してから最初の金融政策決定会合で「量的・質的金融緩和」に踏み切った。量の面では、1年で60兆~70兆円のペースでマネタリーベースを増やす一方で、質の面では、国債、ETFなどリスク資産の買い入れを大幅に増やす。事前に予想されていた金融緩和メニューがほぼ完全に盛り込まれ、各資産の購入額も市場予想の上限を遥かに超えた。
決定会合後の記者会見で黒田総裁は、「戦力を逐次投入せず、現時点で必要な政策をすべて投入した」と説明した。市場では、今回の黒田日銀の「異次元の政策」は、FRBが10年秋に導入した量的金融緩和第2弾(QE2)と同じ「衝撃と畏怖」を与えた政策と評する声もある。
とりわけ、株式市場にとってポジティブだったのは、ETFを「年間約1兆円に相当するペースで増加するよう買い入れを行う」としたため、相場動向にかかわらずETF買いが入る可能性が示唆されているからだ。
なお、5日の債券先物は急反落した。先物中心限月の6月物は前日比2円02銭安の144円02銭で取引を終えた。一時143円10銭まで急落した。東証はサーキットブレーカーを2回発動。サーキットブレーカーは2008年のリーマン・ショック後以来のことだ。
5日の東京株式市場はこれを嫌気した結果、日経平均の上げ幅は大引けにかけ大幅に縮小した。しかし、日経平均は日銀の会合結果公表前の2日の安値11805.78円から5日の高値13225.62円までの上げ幅が1419.84円に達していた。このため、5日午後の債券先物急落を利食いの理由にして、また、3月の米雇用統計発表を控えた週末要因も重なり、手仕舞い売りが加速した側面が強い。
確かに、短期的には債券先物市場の混乱の影響を株式現物・先物市場も受けそうだ。だが、この債券先物市場の5日午後の急落は、投機マネー及び中長期の投資マネーのドラスティックな移動の初動と認識している。つまり、これまで長らく滞留していた債券市場から、マネーが株式市場への流入を加速させるサインとの認識だ。よって、債券先物の急落は、今後の株式市場にとっては、非常にポジティブな事象とみておきたい。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)