
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
01月04日 15時30分
来週の相場見通し/日経平均の想定レンジは10400円~10900円程度
今年最初の取引となった4日の大発会で日経平均は大幅続伸して始まり、東日本大震災発生直前の2011年3月10日の終値10434.38円を大幅に上回り、同3月4日の10693.66円以来の水準で取引を終えた。3日の米国株式市場は3日ぶりに反落したが、米国では1日、「財政の崖」問題を回避する法案が可決された。これを受け、年明け最初の取引となった2日の米国株式市場は大幅高となった。NYダウは昨年12月31日終値比308.41ドル高の13412.55ドルと、終値では昨年10月中旬以来、約2カ月半ぶりの高値水準だった。これが好感された結果だ。
しかし、債務上限の引き上げや、先送りされた自動歳出削減が2カ月後に改めて問題となるため、3日の米国株式市場では早くも利益確定売りが優勢になった。また、昨年12月開催分のFOMC議事要旨で、複数の委員が「FRBの資産購入を2013年末までに停止か減速することが適切になる可能性がある」と指摘したことが明らかになり、これも嫌気された。
ところで、4日発表予定の12年12月分の米雇用統計の市場予想は、非農業部門の雇用者数の増加幅は前月比で15万人程度。10月末に米北東部を襲ったハリケーン「サンディ」の被災地で復興作業が始まり、雇用を押し上げたとみられているが、失業率を持続的に低下させるために必要とされる20万人に10カ月続けて届かない見通しだ。また、失業率は7.7%と前月並みの水準を維持する見込み。
だが、米サプライマネジメント協会(ISM)が2日発表した12月の製造業景況感指数で、内訳の「雇用」は前月比で4.3ポイント上昇し「拡大」と「縮小」の分かれ目である50を2カ月ぶりに上回った。また、12月の「ADP全米雇用リポート」は、非農業部門の雇用者数(政府部門除く)が21万5000人増と、前月改定値の14万8000人から大幅に増えた。このため、12月分の米雇用統計は、市場予想の15万人程度から、大幅に上振れする可能性が高そうだ。
ただし、仮に大幅に上振れしても、米景気の先行きに対する期待が膨らみ、素直に株高・ドル高で反応するかは疑問だ。むしろ、FRBの資産購入が2013年末までに停止か減速すること可能性が高まることを警戒する可能性が高いだろう。
一方、国内では日本が正月休み中に、米株高・円安がここまで進んだため、確かに、大発会は買いが先行した。そうは言っても、さすがに短期テクニカル上、過熱感が非常に強いことも事実だ。このため、日経平均先物3月物は、本日空けた「窓」を、来週以降、埋めることが予想される。もちろん、来週、円安・ドル高が一段と加速するようなら、そのような調整は先送りされ、引き続き、上値を追うシナリオはありだが、円安・ドル高が一服するようなら、急速に調整色が強まることだろう。
以上のことから、来週の日経平均の想定レンジは10400円~10900円程度。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)