
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
11月22日 15時24分
来週の相場見通し/来週の想定レンジは9200円~9500円程度
来週の日経平均は米国株が急落したり、円相場が急反転し円高にならない限り、堅調相場が期待できそうだ。なお、足元の株式市場の堅調さの主たる要因は、自民党政権樹立後の脱デフレ・円高を最優先にした政策発動への期待だ。このため、衆院の解散が決まる前に比べると、日本株は外部要因の影響を受け難くなっているとみている。
自民党の政権公約には「デフレ・円高からの脱却を最優先に、名目3%の経済成長を達成する」「政府・日銀の連携強化の仕組みを作り、大胆な金融緩和を実施」など経済面での政策を強調し、「日銀法の改正も視野に入れる」と明記している。これが実際に、どこまで実現できるかは定かではない。しかし、市場はこれを総選挙の投開票日の12月16日まで買い材料にしそうだ。
日経平均は22日の上昇で、9月19日の9288.53円を上抜けた。このため、狼狽した売り方の買戻しが加速して、5月2日と7日とで空けた窓(9206.45円~9344.53円)を完全に埋めた。同時に、週足ベースの一目均衡表の雲上抜け(雲上限は22日現在、9285.06円)も実現した。こうなると、来週以降、月足ベースの一目均衡表の基準線(同、9513.69円)あたりが次のメドとして意識されそうだ。
一方、下値は5日移動平均線(同、9181.86円)程度とみている。余程、悪材料が重なれば、16日と19日とで空けた窓(9032.35円~9135.29円)を埋めることはあるかもしれないが、そこまでの押しは現時点では確率は低いと考えている。
よって、来週の想定レンジは9200円~9500円程度だ。
物色面では、自民党政権発足を睨んだ動きが継続するだろう。まず、円安効果で自動車や精密が買われ、積極的金融緩和を背景に不動産・金融も人気化しよう。そして、積極的公共投資で建設などにも物色の矛先が向かう可能性が高い。
ところで、今、日本株を上に押し上げている最大の経済事象は「円安」だ。実際、21日のNY円相場は6日続落し、前日比80銭円安・ドル高の1ドル=82円45~55銭で取引を終えた。一時82円56銭と、4月6日以来、約7カ月半ぶりの円安水準を付けた。円は対ユーロでは3日続落した。前日比1円15銭円安・ユーロ高の1ユーロ=105円80~90銭で終えた。一時は105円87銭と、5月3日以来、約6カ月半ぶりの円安水準を付けた。
この円安の主因が、今回の選挙で、下馬評通りなら比較第1党になる自民党が、デフレ・円高からの脱却を経済政策の最優先に掲げていることに他ならない。つまり、今後の選挙絡みのニュースフローで、自民党政権樹立の雲行きが怪しくならない限り、円安・日本株高は継続するとみてよいだろう。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)