
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
10月26日 16時16分
来週の為替見通し/レンジは1ドル=78.50-80.63円を想定
今週の円相場は軟調だった。日銀が30日の金融政策決定会合で追加金融緩和に踏み切るとの観測から円売り・ドル買いが優勢となり、一時80.38円と6月25日以来の安値を付けた。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が日本格下げの可能性を示唆したことも円の重しとなったほか、国内企業による米企業買収に絡んだフローを期待した円売り・ドル買いも出た。
来週、米国では29日に9月個人消費支出(PCE)、個人所得、30日に8月ケース・シラー米住宅価格指数、10月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、31日に10月シカゴ購買部協会景気指数、11月1日に10月ADP雇用統計、10月ISM製造業景況指数、9月建設支出、2日に10月雇用統計、9月製造業新規受注などが発表される。また、ダドリー米ニューヨーク連銀総裁やウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁、ロックハート米アトランタ連銀総裁などの講演が予定されている。
一方、日本では29日に9月商業販売統計速報、30日に9月失業率・有効求人倍率、9月全世帯家計調査、9月鉱工業生産速報値、日銀金融政策決定会合、31日に9月毎月勤労統計調査、9月新設住宅着工戸数、2日に10月マネタリーベースなどが公表される。
このほか、週末には20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議がメキシコで開催される。
来週の注目は30日の日銀金融政策決定会合だろう。日経新聞が報じたところによると「日銀は国債などの資産買い入れ基金の規模を10兆円積み増す案を軸に検討している」ようだ。異例となる2カ月連続の緩和でデフレ脱却への姿勢を明確にする。一方、米国サイドでは10月米雇用統計が注目材料だ。現時点の予想は失業率が7.9%、非農業部門雇用者数が12万人増となっている。1日の10月ADP全米雇用統計の結果を受けた予想の変化などにも注目したい。
来週の円相場は持ち直すと予想する。レンジは1ドル=78.50-80.63円を想定している。週初は日銀の追加金融緩和への期待から円安傾向が続く可能性はある。
しかし、市場では「日銀の追加緩和への失望リスク」を指摘する声が出始めた。ある市場参加者は「追加緩和期待は十分高まり、それを見越した円売りも相当程度出ていると考えられる。名目金利がゼロの状況下で、日銀がいくらバランスシートを拡大しても、それが期待インフレ率の上昇に繋がらなければ、為替相場に対する実質的な影響はほとんどない」と警鐘を鳴らす。日銀が市場の望む以上の政策を打ち出さなければ、円買い・ドル売り優位の方向に傾くのは当然だろう。
(グローバルインフォ株式会社)