
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
09月07日 16時23分
来週の相場見通し/材料が飛び出さない限り、上にも下にも動き難い状況
来週は、12~13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)と、12日の独連邦憲法裁判所による欧州安定メカニズム(ESM)の合憲性に関する判決という、2大イベントが予定されている。また、週末14日はメジャーSQだ。このため、東京株式市場は、余程意外感のある材料が飛び出さない限り、上にも下にも動き難い状況が続きそう。日経平均の想定レンジは8600円~9100円程度。
まず、FOMCでは、FRBが市場から国債などを買い上げて資金を供給するQE3(量的緩和第3弾)に動くかどうかが焦点となる。これについては、今晩発表予定の8月の米雇用統計がカギを握る。非農業部門の雇用者数の増加幅は12万5000人程度が市場コンセンサスだ。これが大幅に下振れるようなら、QE3期待が高まるだろう。逆に、大幅に上振れたら、QE3期待は後退しよう。
一方、欧州では、ECBが危機国の国債を購入するには、当該危機国がESMに支援を要請し、厳しい財政再建計画を守らなければならない。このため、12日の独連邦憲法裁判所が、ESMが合憲と判断するか否かがポイントになる。現時点において、ESM発足に対して違憲の判断を下す可能性は低いようだ。しかし、万が一、違憲とされたり、条件付合憲という格好になると、市場が再び不安定になることが予想される。
なお、ECBが国債を購入するには、独連邦憲法裁判所の判断とは別に、さらにユーロ圏の各国政府がESMによる南欧支援の詳細な枠組みを決める必要がある。その意味では、14-15日の欧州連合(EU)財務相理事会での議論の行方が注目される。
いずれにせよ、欧州問題は、ECBが6日の理事会で市場の期待にほぼ満額回答したため、ボールはユーロ圏の各国政府に投げられた状況だ。今後、市場は、ユーロ圏の各国政府の対応に右往左往することになる。とりわけ、独政府の対応に、市場は神経質に反応する見通しだ。
国内の株式需給面では、少なくとも11日まではJALの上場が重荷になりそう。東京株式市場の商いが活発なら問題はない。しかし、東証1部の売買代金は、週末7日は辛うじて1兆円を超えたものの、6日まで、17営業日連続で1兆円を下回るなど、超閑散相場が続いている。そこにきて、最大で6632.5億円の大型ファイナンスの実施だ。ちなみに、JAL株式売り出し価格の仮条件は1株あたり3500~3790円だ。公募価格は10日に決まるが、申し込みは11~14日となっており、JAL株購入資金を他の株の換金で手当てするには11日までに売っておく必要がある。このため、少なくとも11日までは換金売り圧力が強い状況だ。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)