
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
06月08日 15時47分
来週の相場見通し/日経平均は調整を続ける公算が大きい
来週の日経平均は17日のギリシャの再選挙を控え、欧州発のニュース・フローに神経質な状態が継続することが見込まれる。足元では、スペイン向けを中心に、適切な対応を先進国の当局が打ち出す構えをみせてはいる。この点は、相場のサポート材料だ。
しかし、具体的な政策の中身は全くみえていない。このため、それが本当に効果的、且つ、抜本的な内容になるのかどうか見極められるまでは、上値を積極的に追うことは難しい。また、具体的な対応はギリシャの選挙後のG20やFOMCで判明する見通しだ。結果、来週の日経平均は調整を続ける公算が大きい。想定レンジは8000円~8700円程度。
ポジティブサプライズがあるとするなら、14~15日の日銀金融政策決定会合での追加の金融緩和だ。市場の一部で囁かれていたのは、日銀が円高対策として外債を買う案や、銀行向け当座預金の金利を下げる案だ。
しかし、白川総裁は当座預金の金利下げは「市場機能が低下する」、外債購入は「為替操作は財務相の所管」といずれも否定的だという。日銀は欧州債務・金融危機の長期化を見込み、新たな手法はなるべく温存したいと観測されているもようだ。ちなみに、安住財務相は8日、閣議後の会見で、日銀による外債購入について、財政規律の観点から慎重に対応しなければならないと述べ、否定的な見方を示したという。
なお、18日からメキシコのロスカボスでG20首脳会議が開かれる。スペインのラホイ首相も議論に加わり、同国への支援策が議論される見通しだ。
また、米連邦公開市場委員会(FOMC)が19日からの会合で金融緩和の追加措置に踏み出す可能性はあるにはある。今回のFOMCでは「ツイスト・オペ」の延長や、量的緩和第3弾(QE3)が打ち出される可能性が指摘されている。
「ツイスト・オペ」の延長の可能性は高い。FRBのバランスシートが膨らまないからだ。しかしながら、バランスシートを膨らますことになる、QE3に関しては、実施へのハードルが非常に高い。17日のギリシャ選挙の結果次第で同国のユーロ離脱が現実味を帯びて、欧州債務危機が世界恐慌を引き起こすリスクが高まって、ようやくQE3実施の可能性が高まるという程度だろう。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)