
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
05月18日 16時08分
来週の相場見通し/欧州債務不安が後退しない限り、調整色の強い状況継続
来週の日経平均は、欧州債務不安が後退しない限り、調整色の強い状況が続く見通し。想定レンジは8200円~9200円程度。下値不安が強まっているため、ボラティリティーは上昇した結果、想定レンジもワイド化した。
欧州を中心に先進国が今回の危機に対してなんらかの対応を講じるようなら、いったんは戻りを試す可能性がある。しかし、特に対策を講じないのなら、ギリシャ・スペインを中心にした金融システム不安が強まり、外国為替市場でユーロが売られ、投資家のリスクオフの姿勢が一段と強まる見通しだ。いわゆる、催促相場の様相を強める公算が大きい。
まずは、18、19日、米キャンプデービッドで開かれるG8サミットに注目。ここでは、欧州債務危機も主要議題になる見通しだ。実効性の高い対策を19日の首脳宣言に盛り込めるかが注目される。同時に、緊縮一辺倒ではなく、成長と雇用創出が重要と表明しているオランド仏大統領が、財政緊縮を掲げるメルケル独首相との協調姿勢を一段と明確に打ち出せるかも重要だ。
次は、日銀の会合にも注目だ。現時点では、日銀は22、23日に開催の金融政策決定会合で、金融政策を現状維持とする見通しだという。2月と4月に打ち出した計20兆円の長期国債の買い入れ増を軸にした緩和措置の効果を見極めるというのが大方の見方だ。しかし、ギリシャの政治混迷が深まり、スペインの金融不安が強まり、ユーロ安に拍車が掛かっているため、追加金融緩和で市場安定に動く可能性は残る。
そして、欧州連合(EU)は23日に首脳会議を開催する。議題は「欧州における成長」だと伝わっている。夕食会形式の非公式会議で、成長戦略と財政強化策について正式な決定を下す予定の6月28─29日の首脳会議に向けた土台づくりを進めるそうだ。しかし、現在のユーロ圏経済・金融市場の置かれている状況は相当緊迫している。悠長なことはいっておられず、より踏み込んだ対応策を打ち出せるかに注目しておきたい。
ちなみに、本日にナスダック証券取引所に上場する、米フェイスブックの公開価格が1株あたり38ドルで決まっている。時価総額が8兆円を超えるなど超大型銘柄であり、上場後の株価推移が、米国市場の株式需給やマインドに大きな影響を与えることが予想されるだけに、要注目だ。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)