
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
04月13日 15時34分
来週の為替見通し/レンジは1ドル=80.00-82.00円を想定
今週の円相場は強含んだ。6日に発表された3月米雇用統計で、非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を下回ったことを受けて、円買い・ドル売りが先行。財務省が9日朝発表した2月国際収支速報で、経常黒字が予想より強い内容となったことや、日銀が追加金融緩和を見送ったことも円高・ドル安を後押しした。財政が不安視されるスペインやイタリアの国債利回りが上昇し、欧米株価が下落すると投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが加速した。円は一時2月29日以来の高値となる80.568円まで値を上げた。
来週、米国では16日に4月ニューヨーク連銀製造業景気指数、3月小売売上高、2月対米証券投資、2月企業在庫、4月NAHB住宅市場指数、17日に3月住宅着工件数/建設許可件数、3月鉱工業生産、19日に4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、3月中古住宅販売件数、3月景気先行指標総合指数などが発表される。ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレー、ゼネラル・エレクトリック(GE)など米企業決算にも注意が必要だ。
一方、日本では17日に2月鉱工業生産確報値、3月消費者態度指数、19日に3月貿易統計(通関ベース)、20日に2月第三次産業活動指数などが公表される。
週末には20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議や国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合などが予定されている。
来週は、米重要指標と米企業決算の発表が相次ぐ。米国の実体経済が注目されるなか、結果が弱い内容となれば米国株の調整が進むとみる。世界的な景気不安にくわえ、欧州の債務問題が再び懸念される公算も大きいため、日米以外の経済指標にも注意が必要だ。また、IMF・世界銀行春季会合にも注目したい。IMFの融資能力増強が議題に上がる見通しだが、ラガルドIMF専務理事は「一定の前進があることを期待する」としながらも「合意には達しない可能性がある」との見方を示している。
来週の円相場は目先の材料に一喜一憂しながら、方向感に欠く続きとなりそうだ。レンジは1ドル=80.00-82.00円を想定している。クーレ欧州中央銀行(ECB)理事は11日、スペインの借り入れコストを押し下げるため国債購入を再開する可能性に言及。欧州債務問題に対する過度の不安が後退し、世界的な株価の下落に歯止めがかかった。リスク・オフの動きが一服したことで、目先は円安方向に進みやすい。半面、イエレン米連邦準備理事会(FRB)副議長やダドリー米ニューヨーク連銀総裁など米金融当局者の発言を手掛かりに、市場では米超低金利政策の長期化観測が改めて広がっている。ドルは主要通貨に対して売られやすい状況だ。
円とドルが主要通貨に対して同時に売られることにより、円・ドル相場はもみ合いとなる可能性が高い。「月末に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀金融政策決定会合を確認するまでは、相場は方向感が出にくい」と指摘する市場関係者もいる。
(グローバルインフォ株式会社)