
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
12月30日 15時03分
来週の相場見通し/材料無しなら、低ボラティリティー・流動性枯渇状態が恒常化
来週の日経平均は正月休み中の欧米金融市場の動向の影響を大きく受ける見通し。大きな変動がなければ、12月のレンジである、8200円~8700円の範囲内で、膠着する公算が大きい。
12月29日のイタリア3~10年物国債入札に大きな波乱はなく、イタリア政府は無事に約70億ユーロを調達した。イタリア10年債の平均落札利回りは6.98%と、11月下旬の7%台半ばから低下している。しかし、イタリア10年債の利回りは、依然として危機水準とされる、7%付近での推移であり、手放しで安心できるレベルでもない。
このため、欧州債務問題は年末年始も燻り続け、ユーロ安は続き、世界の投資家はリスクオフのスタンスを継続することだろう。この結果、日経平均は膠着感を強め、同時に、多くの投資家は相場の様子を眺めるだけで積極的な参加を見送ることになる。
このような状況が改善するには、欧州債務問題が解決することが必要だ。それまでは、東京株式市場の低ボラティリティー・流動性枯渇状態は恒常化する見通し。実際、東証1部の売買代金は大納会まで14営業日連続で1兆円を割り込んだ。余程の好悪材料が飛び出さない限り、この記録は暫く更新することだろう。
ところで、米国では、1月3日に12月の米ISM製造業盛況指数、5日に12月のADP全米雇用報告、6日に12月の米雇用統計の発表が予定されている。米国では、足元で比較的な経済指標の発表が相次いでいるため、これらの発表数値が大幅に下振れない限り、米国発の相場の波乱は考え難い。やはり、金融市場が動揺するとしたら、現在の「世界の金融市場の火薬庫」の欧州発ということになりそうだ。
皆様、本年も大変お世話になりました。よいお年をお迎えください。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)