
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
07月08日 15時24分
来週の相場見通し/戻り相場が何時、どこで終わるかを見極める週
ギリシャのデフォルト懸念が後退したことや、米国の先行き景気への過度の不安が払拭されたことで、日経平均は6月17日の9318.62円を目先底に、今週も戻り相場を続けた。その結果、1万円大台を回復。8日には、取引時間中としては東日本大震災が発生した3月11日以来の高値水準を付けた。
米国では、ADPが発表した6月の全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数(政府部門除く)が前月比で15万7000人の増加と、市場予想の6万人前後の増加を上回る改善を示した。また、7月2日までの1週間の新規失業保険申請件数は41万8000件と、前週の改定値比1万4000件の減少で、減少件数は市場予想の7000件前後を超えた。このため、8日発表の6月の雇用統計が市場予想を多少上振れしても、相場への影響は限定的だろう。
また、6月の景気ウオッチャー調査によると、街角の景気実感を示す現状判断指数は49.6と、前月比13.6ポイント改善した。改善は3カ月連続だ。大震災の影響で急激に落ち込んだ3月からの改善傾向が続いている。このような景況感の改善も、ここまでの相場上昇で、相当織り込まれていることだろう。
日米ともに景気が回復基調のため、株式相場の下値は堅い状態が続く見通し。しかし、今後、さらなる好材料が出てこないと、日経平均が現在の水準から上値を追うのは厳しいと考える。来週の日経平均の想定レンジは9800円~10300円程度。まずは、震災が発生した3月11日の終値10254.43円は戻りメドとして強く意識されることだろう。ここまで戻れば3月11日と14日とで空けた窓(10049.92円~10254.43円)を完全に埋めることになるからだ。
仮に、この窓を埋めた後に、売り方の買戻し等で、もう一段の上値があったとしても、「10300円プラスα」が、来週の上値の上限とみている。なぜなら、短期的なテクニカルの過熱が警戒されからだ。また、足元でボリュームの増加も確認できず、相場の体感温度も低い。よって、来週は6月17日の底にした戻り相場が何時、どこで終わるかを見極める週になるとみている。ただし、仮に目先天井を打ったとしても、それは下落相場の起点ではなく、あくまでも「健全な調整」の範疇との認識だ。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)