
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
04月28日 16時00分
来週の相場見通し/1万円回復もありだが、そろそろSell in May and Go Away!を意識
来週の東京市場はゴールデン・ウィークの谷間で2日と6日の2日しか立会いがない。このため、外部環境が余程大きく変化しない限り、市場参加者(特に、国内投資家)は激減する見通しだ。一方、米国株がさらに上値を追うようなら、薄商いの中、先物への買戻しが主導する形で、1万円大台の回復もあるとみている。日経平均の想定レンジは9600円~10300円程度。
28日の日経平均終値は9849.74円で、200日移動平均線(28日現在、9814.14円)を上回った。今後これを安定的に上回るようなら、買い方有利の状況が継続する。しかし、これは米国株動向と、海外投資家動向次第だ。なぜなら、昨年11月以降、日本株の基本的な需給の構図は、「海外投資家買い+国内投資家売り」がずっと続いているからだ。その意味では、米株が崩れなければ、海外勢の日本株買いは続くことは当然としても、売り方の国内勢が休みのため来週は下がり難く、上がり易い需給状況といえる。
ただし、絶好調の米国株だが、「5月に売り、あとは離れろ(Sell in May and Go Away!」」という、ウォール街の有名な相場格言を想起するべき局面に入ったとみている。米企業の1~3月期の決算発表シーズンはほぼ終了した。また、6月末でQE2も終了する。このあたりの状況を5月に入り、米株式市場が織り込みにいく展開を危惧するからだ。現状、その兆候はみられていない。その兆候が出るまでは米株は上値を追い続けるだろう。しかし、来週以降、足元好調な米株がピークアウトする兆候が出たら、要注意だ。
また、バーナンキFRB議長は金融引き締めに慎重な姿勢を崩していない。米国は財政を緊縮方向に舵を切らざるを得ないため、FRBが超金融緩和を継続しない限り、先行きの米景気失速リスクが高まってしまうためだ。米経済のアキレス腱は回復の鈍い住宅市場と労働市場だ。原油や穀物が高止まりしてインフレ圧力が強くても、それを相殺するデフレ圧力(特に、住宅市場)も存在するため、米長期金利は低下傾向を辿る、若しくは、低位安定する公算が大きい。これが為替市場でのドル安基調を維持させ、日本株の上値抑制要因となり続けるだろう。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)