
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
03月30日 08時17分
本日の相場見通し/「官製相場」が継続だが、原発事故長期化で上値は重い
29日の米国株式市場は反発、NYダウは前日比81.13ドル高の12279.01ドルと、2月18日以来、約1カ月半ぶりの高値で取引を終えた。ナスダック総合指数は同26.21ポイント高の2756.89ポイントで取引を終えた。VIX指数(恐怖指数)は同1.28(6.58%)安の18.16だった。週末発表の3月の米雇用統計を見極めたいとのムードは強かったが、原油先物相場上昇で、エネルギー株が買われ、相場を押し上げた。
NY円相場は4日続落し、前日比75銭円安・ドル高の1ドル=82円40~50銭で取引を終えた。米国の金融緩和政策が近く正常化へ向かうとの見方が強まり、ドルが買われた。円は対ユーロで大幅続落し、前日比1円30銭円安・ユーロ高の1ユーロ=116円30~40銭で取引を終えた。
NY原油先物相場は4日ぶりに反発。WTI期近の5月物は前日比0.81ドル高の1バレル104.79ドルで取引を終えた。NY金先物相場は下落。6月物は前日比3.8ドル安の1トロイオンス1417.5ドルで取引を終えた。
シカゴ日経平均先物(円建て)は9500円大証終値比20円高だった。
日銀は29日、昨年10月に創設した資産買い取り基金を通じ、ETFを192億円買い入れたと発表した。これはおそらく、3月の月中平均及び期末の着地水準を意識したPKO(プライス・キーピング・オペレーション)の一環と思われる。同様の買いは、阿吽の呼吸で、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)からも入っている公算が大きいとみている。このため、明日までは、このような「官製相場」が継続する見通しだ。日経平均の想定レンジは9300円~9600円程度。
なお、米株が堅調で、円相場が円安に振れている。外部環境は比較的良好のため、下値を売り叩くことはないだろう。ただし、原子力安全委員会は29日の記者会見で、福島第1原発の原子炉や使用済み核燃料プールの冷却作業について「必要な期間は年オーダーと考えている」との見方を明らかにしたという。長期化必至の情勢だ。このままでは、放射能による健康被害だけでなく、風評被害を含む経済的なダメージは相当な規模に達する見通し。
一方、建屋が吹き飛んだ1、3、4号機に、特殊な布をかぶせて放射性物質の飛散を防ぐ策を菅内閣が検討しているとも伝わっている。このような効果的なアイディアが実現、具体化し、少なくとも、放射能物質の飛散がなくなる状況まで、外部要因がどれだけ改善したとしても、内部要因で日本株の上値を積極的に追うことは厳しいとみている。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)