
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
02月25日 15時16分
来週の為替見通し/レンジは1ドル=80.00-82.50円を想定
今週の円相場はじり高の展開だった。リビアなど中東の情勢不安が高まり、投資家のリスク回避姿勢が強まると、安全資産として米国債が物色されて米金利が低下した。日米金利差縮小が意識されて円買い・ドル売りが入った。ドルスイスフランがリスク回避目的で売られたことや、欧州中央銀行(ECB)の利上げ観測を背景にユーロドルが上昇したことなども円・ドル相場を押し上げた。81.62円と4日以来の高値まで上げる場面があった。
来週、米国では28日に1月米個人消費支出(PCE)、1月米個人所得、2月シカゴ購買部協会景気指数、1月住宅販売保留指数、3月1日に1月米建設支出、2月ISM製造業景況指数、2日に2月チャレンジャー人員削減数、2月ADP雇用統計、3日に新規失業保険申請件数、10-12月期米非農業部門労働生産性・改定値、2月ISM非製造業景況指数(総合)、4日に2月米雇用統計、1月米製造業新規受注などの発表がある。また、米連邦準備理事会(FRB)は2日に米地区連銀経済報告(ベージュブック)を発表する。
コチャラコタ米ミネアポリス連銀総裁やロックハート米アトランタ連銀総裁、ローゼングレン・ボストン連銀総裁が講演を行うほか、バーナンキFRB議長が金融政策について議会証言を行う予定となっている。
一方、日本では28日に1月鉱工業生産・速報値、1月商業販売統計、1月新設住宅着工件数、1日に1月有効求人倍率、1月失業率、1月毎月勤労統計・現金給与総額、2日に2月マネタリーベース、3日に10-12月期法人企業統計調査などが公表される。
来週は米国で重要指標が多く発表されるが、米雇用統計を筆頭に雇用指標への注目度が高い。その他、バーナンキFRB議長の議会証言ではQE2に関する発言を市場は注目している。
来週の円相場はしっかりとした展開となりそうだ。3月に入り決算期末に向けた日本の輸出企業や機関投資家の対外資産引き揚げ(リパトリエーション)が一段と意識される。米国債がリスク回避目的で買われる中で米金利が低下傾向にあるほか、中東情勢の混迷が長期化しリスクマネーのフローが細りがちであることも円の支えとなりそうだ。レンジは1ドル=80.00-82.50円を想定している。
また、欧州中央銀行(ECB)が3月3日に定例理事会を開き、終了後にトリシェECB総裁が会見を行う。ECB理事会メンバーのメルシュ・ルクセンブルク中銀総裁が23日、「3月3日のECB理事会で上方向のインフレリスクを警戒する可能性がある」「次回の理事会で恐らく出口戦略について表明するだろう」などと述べて、利上げ観測が高まっている。トリシェ総裁の発言でユーロドル相場が上下し、円・ドル相場も振らされる可能性があるため、発言には注意したい。
(グローバルインフォ株式会社)