
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
11月12日 15時28分
来週の為替見通し/1ドル=81.00-84.00円で方向感を探る展開
今週の円相場は軟調だった。一時10月7日以来の安値となる82.80円まで値を下げた。アイルランドの財政危機や債務再編への懸念からユーロ安・ドル高が進むと、対円でもドル買いが広がった。
米長期金利が上昇し日米金利差拡大への思惑から円売り・ドル買いが強まると、サポートとして意識されていた82.00円を下抜けてストップロスを断続的に巻き込んだ。前週末に発表された10月米雇用統計に続いて、今週発表の米経済指標が比較的強い内容となったことも円売り・ドル買いを促した。
来週、米国では15日に10月小売売上高、11月ニューヨーク連銀製造業景気指数、9月企業在庫、16日に10月卸売物価指数(PPI)、9月対米証券投資、10月鉱工業生産、11月NAHB住宅市場指数、17日に10月消費者物価指数(CPI)、10月住宅着工/許可件数、18日に10月景気先行指標総合指数、11月フィラデルフィア連銀製造業景気指数などが発表される。
また、ロックハート米アトランタ連銀総裁やラッカー米リッチモンド連銀総裁、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長など米金融当局者の講演が相次ぐ。
一方、日本では15日に7-9月期実質国内総生産(GDP)速報値、9月鉱工業生産・確報値、16日に9月第三次産業活動指数、17日に9月景気動向指数改定値、19日に日銀・金融政策決定会合議事要旨、9月全産業活動指数などが公表される。
来週の経済指標では、10月米小売売上高や10月米PPI、10月米CPIなどが相場への影響度が高そうだ。小売指標については米個人消費が回復傾向にあることが示されるかどうかに、物価指標についてはデフレ懸念が高まる中でその伸び率に注目が集まっている。
来週の円相場は、1ドル=81.00-84.00円で方向感を探る展開となりそうだ。テクニカル的に、直近1カ月のレンジを抜け82円台に下落したことで「年末へ向けてのドル買い戻しが続く」と予想する参加者もいる。欧州の財政問題を背景にユーロ安・ドル高がさらに進めば、ドルの支援材料となるだろう。ある市場関係者は「日米2年債の金利差から現在の円相場の適正水準は83.50円程度」と予測している。
一方、円の下値では日本の輸出企業からの円買い意欲が旺盛だ。「円・ドルの一目均衡表を見ると徐々に雲が切り上がっており、相場を下支えしそうだ」との指摘もある。円の史上最高値更新は当面なくなったと考えるが、一本調子で円安・ドル高が進むとも思えない。
(グローバルインフォ株式会社)