
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
03月08日 16時43分
来週の為替見通し/レンジは1ドル=93.00-98.00円を想定
今週の円相場は軟調だった。今週発表の2月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数や2月ADP全米雇用報告、新規失業保険申請件数などが予想より強い内容となり、米景気の先行きに対する期待が高まった。米長期金利が上昇し、日米金利差拡大への思惑から円売り・ドル買いが優勢となった。
バリアオプションが設定されていた95.00円突破を狙った仕掛け的な円売り・ドル買いも出て、一時95.44円と2009年8月14日以来の安値まで値を下げた。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が7日の定例理事会後の記者会見で将来の利下げを示唆しなかったことで、対ユーロで円安が進行。これも円の重しとなった。
来週、米国では12日に2月月次財政収支、13日に2月輸入物価指数、2月小売売上高、1月企業在庫、14日に10-12月期経常収支、2月卸売物価指数(PPI)、新規失業保険申請件数、15日に3月ニューヨーク連銀製造業景気指数、2月消費者物価指数(CPI)、2月対米証券投資、2月鉱工業生産、3月ミシガン大学消費者態度指数速報値などが発表される。
一方、日本では11日に2月マネーストックM2、1月機械受注、12日に2月国内企業物価指数、1月第三次産業活動指数、1-3月期法人企業景気予測調査、2月13-14日分の日銀金融政策決定会合議事要旨、2月消費動向調査、14日に1月鉱工業生産確報値などが公表される。
このほか、欧州連合(EU)首脳会議や米国債入札などが予定されている。
来週は2月小売売上高に注目だ。米国の個人消費の動向を知るうえでも、実体経済の先行きを占ううえでも重要な指標となる。米雇用市場の回復傾向が顕著となるなかで、個人消費の動向を反映する同指標が好調な内容となれば、米景気の本格回復期待が更に強まるだろう。
来週の円相場はさえない展開となりそうだ。レンジは1ドル=93.00-98.00円を想定している。日米金融政策の方向性の違いなどから円売り・ドル買いが出やすいうえ、世界的な株高で投資家のリスク選好度が強まっているため低金利の円はユーロや豪ドルなどに対しても売られやすい。
ただ、円の下値では国内企業の対外資産引き揚げ(リパトリエーション)に絡んだ円買い・ドル売りや、年度末を控えた日本の輸出企業の円買い・ドル売りが意識される。95円より円安の水準では海外当局の目も気になるところだ。米景気動向を見守りつつ、緩やかな円安・ドル高が続くと予想している。
リスクは今晩の2月米雇用統計だろう。足もとで発表された米雇用関連の指標が良好な内容となったため、今晩の2月米雇用統計への期待は非常に高まっている。結果がさえない内容となれば、これまで円売りを進めた市場参加者が円の買い戻しに動く公算は大きい。
(グローバルインフォ株式会社)