
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
03月01日 16時15分
来週の相場見通し/上振れリスクを内包しつつ、高値圏で推移する
来週の日経平均は上振れリスクを内包しつつ、高値圏で推移する見通し。想定レンジは2月25日の11662.52円を超えないケースでは、25日移動平均線(1日現在、11274.76円)~11662.52円。一方、ブレイクした場合は、11500円~12000円程度に切り上げる必要があるだろう。
1日の市場では、不動産、倉庫・運輸、鉄道、百貨店株といった土地を多く保有する内需株が賑わい、相場全体を力強くサポートした。米国の歳出の強制削減措置の発動期限を1日に控えていることに加え、イタリア政局も不透明のため、為替市場での円安が一服しており、外需株は手掛け難いからだ。その一方、市場では、FRB、ECB、日銀と世界の3大中央銀行が緩和姿勢を維持する限りは土地への資金流入が続くため、春相場の主役は「土地持ち会社」との声が出ているという。また、3月22日に国交省が13年地価公示を発表するまで、不動産価格の上昇を見込んだ関連株への資金流入は続くとの指摘もある。
なお、国土交通省が2月26日発表した1月時点の地価動向報告では、全国の150地区のうち約3分の1に当たる51地区が3カ月前に比べて上昇した。前回(12年10月時点)に続いて上昇の数が下落の数を上回っている。今回は上昇と横ばいがあわせて125地区と、全体の8割超を占めた。
また、国土交通省は、13年地価公示の地価調査地点について大幅な入替えを行ったと報じられている。例年400~500カ所行っている地価調査地点の入替えを、今年は倍の1130地点で実施したという。中でも分譲マンション用地や倉庫用地など民間で取引が活発な分野の地点数を増やした結果、総じて13年地価公示は地価の回復傾向がより実感できる内容となる可能性が高まっているそうだ。この国交省の地価調査地点の大幅入れ替えも、関連銘柄物色への強烈な追い風になる公算が大きい。
ところで、1日の日経ジャスダック平均株価の終値は前日比10円49銭高の1637円85銭と、連日で昨年来高値を更新し、2008年1月以来約5年2カ月ぶり高値を付けた。また、東証マザーズ指数の終値は前日比24.98ポイント高の598.72ポイントと、約1カ月ぶりに昨年来高値を更新し、08年6月以来約4年8カ月ぶり高水準だった。なお、ジャスダック市場の売買代金は概算で922億円と高水準で、2010年のヘラクレス統合後で最大だった。バイオ関連、不動産関連、ネット関連が物色の3本柱となり、指数の上昇とボリューム拡大に寄与している。
新興市場は東証一部に比べて、個人投資家の関与率が高い。この新興市場活況の背景は、「アベノミクス」の効果による日本の成長期待が個人投資家の間にも広がった結果とみられる。2月の東証一部の1日あたり平均売買代金は約2兆2000億円と、リーマン・ショック直後の08年10月以来、4年4カ月ぶりの高水準だった。個人の売買代金が約6年ぶりの水準に回復し、売買代金全体に占める個人のシェアも昨年秋ごろの約2割から約3割に上昇したことが大きく寄与している。来週以降も個人投資家の株式市場への積極参加が見込まれるため、相場は全体的に底堅い状況が継続する公算が大きい。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)