【あらすじ】
PERの意味が分かって喜んだ萌絵だが、それだけではバリュー投資全てを語り尽くせないことに気が付いていなかった。
「ゴホン。 では、バリュー投資でよく用いられる代表的なもう一つの指標、PBRはご存知ですか?」
PERを理解できて、はしゃいでいる萌絵に対してアドバイザーは落ち着かせるように声をかけた。
「え? PBR? 聞いたことあるような気はするけど、なんのことでしたっけ?」
「素直に知らないといいなさい。PBRというのは、プライス・ブック・バリュー・レシオの頭文字で、日本語では株価純資産倍率のことです。分かりましたか?」
「全然、分かりません!」
「な!! PBRでこれ以上分かりやすい説明は無いんですよ!貴女は… 大学を出たでしょう?」
「いえ、まだ大学は始まってませんし、不登校だったし、あだ名が丘の上のキャバクラっていう女子高を出ただけですぅ! PBRの意味なんて分かりません!」
「だから、時価総額をブックバリューで割っただけのものですよ!」
とT氏は言い放った言葉に、萌絵はカッチーン来た。
「あのですね! PBRとかいう訳の分からないアルファベットが英単語になり、それが意味不明の七字熟語になり、最後に数式になったところで何が分かるって言うんですか!?それって説明したつもりなんですか?だいたいブックバリューって何?本の価値?それと株価が何の関係があるのかサッパリ分かりません!」
と、萌絵はまくし立てたが、頭が悪いこと、無知なことをバカにされたような気がして目が赤くなった。
06月30日 14時13分